top of page
執筆者の写真ささラボ

誰もが生き生きできる社会づくりを目指して~みんなのcafe~

 みなさん、「子ども食堂」をご存知でしょうか?

愛知県には愛知子ども食堂ネットワークで170カ所以上の子ども食堂が開設されています。

今回は、子ども食堂の活動を行う「みんなのcafe」様に取材をさせていただきました。














〇みんなのcafeとは 

JR 稲沢駅西口から徒歩 3 分の場所にある「相談所+居場所としての場」。

施設や相談所には悩みを相談しづらいと感じている方々に、相談の扉を開けやすくしたいという想いを込めて「みんなのcafe」と名付けられました。そして、「子どもたちの生き抜く力」を育むことを目標の1つとして、2018年12月に設立されました。


 みんなのcafeは、元々第3日曜日のみの開催で、子どもたち(18歳以下)に食事を提供することからスタートしました。食事や食材を提供していくうちに、地域の方々から様々な声が聞こえてきました。

例えば、外国人の家庭があることや物価上昇による影響を受けて生活が大変であること、駅前にスーパーのない地域であるため独居高齢者は自分の子どもに月に1・2回、買い物に連れて行ってもらっているという現状がありました。


 2020年頃から、そういう方々にも食材や弁当を配布する取り組みが始まり、現在では、子どもだけでなく、みんなのcafeに来られた方はどなたでも食材や食事の提供を受けることができます。


みんなのcafeはひとり親家庭、独居の高齢者、コロナによって収入が減少した家庭、生活困難で苦しんでいる家庭など、子どもから高齢者まで誰でも利用することができる場所です。


 また、みんなのcafeは食材拠点(食材のステーション)の一つになっており、稲沢市や清須市などの子ども食堂に第1、3土曜日に食材を配布しています。自分たちだけで食材を集めるのではなく、ネットワークを通じて集めることでコストが抑えられます。また持続可能な活動にしていくために、理事からの寄付金や、愛知県や子ども家庭庁からの助成金を頂いて運営しています。



○活動内容

・弁当の配布(限定100食)

 第3日曜日:だれでも受け取ることができます。

 水・木・金:子育て世代やひとり親家庭、障害児をもった家庭だけに限定にして、

       家族分の弁当を配布しています。

・子ども食堂

 毎月、第3日曜日に開催されています。ひとり親家庭、独居の高齢者、コロナ禍で収入が減った家庭・学生・外国人、生活困窮の家庭などを対象に、「子ども食堂」=「共食」を目指した活動になっています。子どもと大人が一緒に話しながら食べることで、地域のお年寄りとの交流も期待されています。


・朝食会

 日曜日 第3日曜日を除く 9:00~10:00 幼児・小学生及び親御さま対象

ケロッグさまのご協力でケロッグ朝食を無料提供(ケロッグ毎日朝ごはんプロジェクト)


・夕食会

 金曜日 15:00~19:00 小学生対象 幼児・小学生及び親御さま無料参加


・かのカフェ 【毎月、第1・2・4日曜日の 3 日間だけの開催】13:00~17:00


・進学や学習、家庭内の相談






〇取材について

 実際に「みんなのcafe」の千葉様に取材に行き、お話をお伺いしました。



Q,コロナ禍では、活動にどのような影響がありましたか。


A,最初は1日3回に分けての食材の提供、フードパントリー※の活動に切り替えました。しかし、フードパントリーでは私たちが目指している多世代交流の実現が難しいため、アクリル板を置いてひとり親家庭を中心に親御さんご自身の判断で、一緒に食べること・持って帰ることのどちらかを選べるようにしました。実際に「お家で2人きりだと食べさせるのに苦労するが、みんなで仲良く一緒に食べると綺麗に食べてくれる。」や、「お仕事から帰ってきて、人数分のご飯をつくることは大変だからとても助かる。」などのお声をいただきました。

※集まった食材を無償で提供する活動



Q, みんなのcafeでは、「子ども食堂」のほかに「子どもの第三の居場所」として、どのような活動をされていますか。


A,  みんなのcafeは「子どもの第三の居場所」として稲沢市で最初に採択されました。主に小学生を対象に学習支援として、児童英会話や科学の実験、ロボットプログラミング等を行っています。また、近所の歯科衛生士さんをお招きした歯磨き教室など、学習塾では学ぶことが難しいことも開催しています。他にも琥珀糖づくりや、季節のイベントとして、みんなで一緒にプールに入ったり、クリスマスリースづくりをしたりしています。今後は、パステルアートづくりも予定しています。学校でも自宅でもない第三の居場所、みんなのcaféがそのような場になれば良いと思います。








Q, 今後子ども食堂はどのようにあるべきだとお考えですか。


A, みなさんは子ども食堂と言えば、メディアが取り上げるような貧しい家庭の方だけが来るというイメージがあると思います。実際はそうではなく、海外の方や独居高齢者の方等を含むだれもが多世代交流できるような場であるべきであると同時に、子供の生き抜く力を育む場であるべきだと考えています。

   1つの場所があり、人ひとりいれば、みんなのcafeが拠点となって子ども食堂の活動をすることができます。子ども食堂は全国約9100箇所、愛知県内だけでも約400箇所あります(2023年時点)。皆さんも1度足を運んでみてください。


〇最後に

 最後に千葉様にメッセージをいただきました。

「誰もが生き生きできる社会づくりを目指して、できる人ができる時にできる事を。」


 記事にさせていただいた内容のほかにも、貴重なお話をたくさんお聞かせいただきました。千葉様ならびに「みんなのcafe」の皆様、お忙しいところ取材のご協力ありがとうございました。


 今回の取材を通じて「みんなのcafe」は子ども食堂として、食事の提供や一緒に食べる事のみでなく、進路相談や学習支援、数多くの楽しいイベントが開催されているなど、地域の方々に寄り添った素敵な場であることを感じました。毎月第3日曜日に開催されている子ども食堂では、企業の社長の方やタレントの方など、様々な業種の著名な方も顔を出されるそうです。私たち学生にとっては、多くのことを学べる貴重な機会になると思います。


 みなさんも「みんなのcafe」に1度足を運んでみてはいかがですか。


みんなのcafe

住所:〒492-8143 愛知県稲沢市駅前2-4-7

(JR稲沢駅西口から徒歩3分・JA愛知西稲沢駅前支店裏)

TEL:0587-89-0134


ホームページ


【取材・執筆者】

加藤、大橋、佐藤、一瀬


この記事は2024年3月の情報です。

閲覧数:91回

Comments


bottom of page