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執筆者の写真ささラボ

新たなお祭りの形? ドライブスルー屋台まつり

「導入」

記事をご覧の皆さん、お祭りは好きですか? 私は大好きです!

人が集まり賑わうあの雰囲気、お祭りを盛り上げようと熱意溢れる屋台の数々、好きなところを挙げだすとキリがありません。

何より好きなのは、ああいった賑わいのある場所では普段買わないような新しい物に出会えること。

老舗の方が珍しい食べ物を売っていたり、地方に古くからある工芸を出すところなんてものもあります。参加した人が楽しくなることと同じくらい、そんな「新しい出会いの場」としてもお祭りというものは一役買ってくれているのだと思います。


しかし、今年は新型コロナウイルスの影響でそんなお祭りやイベントといったものも各地で中止となってしまいました。

いつまで続くか分からないこの状況、不安の声もある中で新たな試みをしているところが東海地方にありました。

その名を――ドライブスルー&ウォークスルーお祭り屋台村!

名前からして興味をそそる、そんな新たなお祭りの形を皆様に紹介していきたいと思います。


「まずはここから、名古屋のお祭り三選」

さて、では早速ドライブスルー屋台について語っていく・・・・・・というのもありなのですが、皆さんそもそも名古屋には様々なお祭りがあることをご存じでしょうか?

「知ってるよ」という貴方も「実は知らないかも・・・・・・」という貴方も、まずは名古屋にある素晴らしいお祭りをここでおさらいして、今後行ってみようかなと思って貰いたいと思います!



・熱田まつり

熱田神宮で行われる有名なお祭りですね!

一年の日数と同じ数の堤灯が飾り付けられている「献灯まきわら」の点灯や、盛大な花火、舞踊などを中心として夏の訪れを告げるお祭りで、当日は25万人の市民が参拝する、実に親しみのあるお祭りです。

しかし熱田まつりはそれだけではありません。

なにせ熱田神宮といえば、伊勢神宮に次いで格式の高い場所、同じお祭りでもその意味合いが少しだけ異なるのです。

「お祭り」というと、私たちはなんとなく賑やかな雰囲気や、楽しい雰囲気を想像してしまいますが、そもそも祭りとは神様に感謝して祈願する「祀り」が語源とされています。

つまり祭りとは本来、厳格な側面を持ち合わせているものなのです。

この熱田まつりもそれが色濃く残っており、市民に親しまれている盛大なお祭りという面を持ちつつ、「例祭」という天皇陛下の勅使が直接参向して国の平安を祈念される、最も厳格な祭典であるとも言われています。

ただ賑やかなだけでは無い、現代において、こうした古くから続く伝統を肌で感じることができるのもまたお祭りの良いところではないでしょうか。



・名古屋祭り

さあ来ました! 名古屋のお祭りと言えば最初の熱田まつりと、これが挙がるのでは無いでしょうか、それほどに有名で歴史のあるお祭りですね!

昭和三十年から始まった名古屋の秋を彩る最大のお祭りです。

特に祭りのメインとなる織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という愛知県出身で様々な歴史を作ってきた「三英傑」が総勢600人を従え、名古屋駅から名古屋城までのルートを進行する郷土英傑行列は一見の価値あり!

その他にも、お祭り当日は名古屋の様々な観光スポットが無料開放されるなど、正に「名古屋全体で楽しむお祭り」、これこそが名古屋まつりの楽しさです!



・弁天祭

名古屋市西区にある弁天通という商店街で夏に行われるお祭りで、ちょうど筆者の地元で行われているお祭りでもあります。

別名「天王祭」と呼ばれ、夏の季節の変わり目に夏の疫病払いをすることが起源とされています。(この「天王祭」は全国でも行われており、各地域ごとの神社が疫病払いの中心となっています)

「最初の二つに比べてしまうと少々ローカルなお祭りだが何故紹介を?」と思われるかもしれませんが、これには理由があります。

それは、このお祭りが「名古屋のお祭りの中でも最も屋台の数が多いのではないか」と囁かれるほどに屋台の数も種類も毎年多く出店しているからです。

その中には、射的や金魚すくいといったお祭りでよく見る屋台だけでなく、普段は飲食店などを経営している方々が独自に屋台を出しており、それぞれの持ち味を生かした面白い屋台に出会うことができます。

記事の冒頭で述べた通り、私がお祭りに魅了されたのは正に、そういった「新しい出会い」という部分でした。

その魅力を是非とも皆さんにも味わって欲しい! それを味わうにはこのお祭りが良いだろう、そう思って紹介させていただきました!


「ドライブスルー祭りとは?」

ここまで名古屋の様々なお祭りを紹介してきましたが、残念ながら今年はこういった盛大なお祭りというものは新型コロナウイルスの影響を受けてしまい、中止せざるをえない状況となりました。

そんな中で「何とかイベントを楽しんで欲しい、お祭りの雰囲気を味わって欲しい」と開催されたのが、このドライブスルー&ウォークスルーお祭り屋台村です!

そもそも「ドライブスルー屋台祭り」がどういうものなのか、これはその名の通り屋台をドライブスルー、つまり車に乗ったまま楽しむことができるお祭りのことです。

指定された区域を車で回り、注文をして屋台の食べ物を食べるというこの一連の流れを車の中だけで完結することができる。これなら「三密」を回避しながらお祭りの雰囲気を味わうことができますね!

東海地方の中では初の試みとして行われたこのお祭り、元々は福岡市博多区で新型コロナウイルスによるイベントの中止を受けて若手の露天商たちによって開催され、それから相次いで他の地域でも開催されていったという経緯がありました。

私がここで面白いなと感じたのは、各地で開催していったその変異です。

福岡から始まったこのお祭り、当初は車限定での開催が多かったのですが、次第に感染対策をしながら「併用」という形で開催するようになりました。

つまり感染対策をしつつ、歩きでの参加という今までの形と、ドライブスルーという新たな形を併用し、今の状況に合わせてお祭りを変化させていったのです。

そんな新たなお祭りを皆さんも是非、友達や家族を誘って楽しんでみてはいかがでしょう。



「最後に」

お祭りは地域の盛り上がりや、伝統を残していく意味でも非常に重要なものです。

しかし情勢が変わっていく中で、それを守っていくためには新たな形に変えていくこともまた必要なのだと感じました。

今年だけで、これだけの盛り上がりを見せることができたドライブスルー祭りにはそんな「新たなお祭りの形」として他のイベントでも採用されていくのではないか、そんな可能性を感じることができます。

他にもウェブ上での開催など、情勢に合わせた様々なイベントの施策が今年は数多くありました。

そんな中でお祭りはどう移り変わっていくのか、どう進化していくのか、今後の動向に注目したいです。


【さささんぽ編集部 大熊】


参考文献

ホリブロ“ドライブスルー&ウォークスルーお祭り屋台村開催決定!!”

(最終閲覧日:2020年12月25日)


前代未聞!!ドライブスルーお祭り屋台とは!?

(最終閲覧日:2020年12月25日)


西日本新聞“ドライブスルーで「お祭り屋台」 若手露天商企画 13、14日に福岡市”

(最終閲覧日:2020年12月25日)


nippon.com“夏祭り消え、露天商苦境=新型コロナで収入断たれ”

(最終閲覧日:2020年12月25日)


名古屋まつりとは(最終閲覧日:2020年12月25日)


ameba“■今年初の夏祭り! 「浄心(名古屋西区) 弁天祭」!”

(最終閲覧日:2020年12月25日)


熱田神宮(最終閲覧日:2020年12月25日)


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