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  • 執筆者の写真ささラボ

廃校を再利用した新たな形のオフィス "なごのキャンパス"~次の100年を育てる学校~ 


新しい働き方— —テレワーク、時差通勤、フリーアドレス制— —など社会が多様化し、コロナの流行も相まって中で新たな働き方が生まれてきました。

ここでは、廃校となった小学校をリノベーションして生まれたなごのキャンパスを紹介していきたいと思います!

廃校を活用したシェアオフィスやコワーキングスペースが入るインキュベーション施設とは、どのようなものなのでしょうか。


なごのキャンパスとは、閉校となった旧那古野小学校をリノベーションして生まれたインキュベーション施設であり、トヨタ不動産株式会社を主体に、名古屋商工会議所、株式会社LEO、株式会社R-pro、Tongaliプロジェクトが参画し運営する施設 です。主な内容としては、スタートアップ・ベンチャー企業のステップに合わせたオフィスを提供しています。

なごのキャンパス運営委員会各社の役割としては、

トヨタ不動産--施設マネジメント

LEO――入居者同士の交流の促進やイベントの企画

R-Pro――ブランディングやWeb製作

Tongali――学生起業家育成

名古屋商工会議所――起業・補助金などの相談

 

しかし、シェアオフィスはなんとなく分かるけれど、コワーキングスペースって何?インキュベーション施設とは?と思っている方もいると思います。ここからは、実際になごのキャンパスの施設を紹介しながらそれぞれどのようなものか説明していきたいと思います!


まず、シェアオフィスとは、企業や個人を限定せずに仕事環境を共有できる場所のことです。決まった席で、1つの部屋の中で多種多様な企業と一緒に働くことができます。


【シェアオフィス】


コワーキングスペースとは、コワーク(共に働く)ためのオフィスのこと。なごのキャンパスのコワーキングスペース(HOME ROOM)は、旧職員室をリノベーションしています。シェアオフィスとは違い、自由席が80席ほど設けられており、その中で様々なスペースが利用可能です。また、イベントや勉強会の会場としても活用されています。小学校時代を思い起こさせる跳び箱や身長計を利用したオブジェが置いてある事も、なごのキャンパスコワーキングスペースの魅力の一つです。


【コワーキングスペース】


オフィスは、旧教室を2分割した個室の部屋(全28室)で、事業が軌道に乗り始め従業員が増えてきた企業や名古屋駅で今後展開していくための拠点となる場所が欲しいという企業など向けの場所です。スタートアップ・ベンチャー企業支援のため、周辺相場よりも価格を下げて提供していることに加え、条件次第では名古屋市からの補助を受けることができます。


【オフィス】


なんと、元々小学校ということもあり、スポーツやイベント利用目的でグラウンド、音楽室、体育館までレンタルスペースとして使用することができます!

 


【体育館】


【グラウンド】



現在、180社以上の企業と契約中。

入居者からの提案で始まった “部活動”が 入居者同士の交流の場となっているそうです。

また、今年度はスタートアップ・ベンチャー企業への支援や、地域との連携に更に力を入れているとのことです。

 


実際に運営をしている方々に取材してきました!

Q. なぜ廃校になった那古野小学校を選んだのでしょうか?

次の100年を育てる学校である、なごのキャンパスを設立した経緯についてお聞かせください。


「トヨタ不動産が事業を行っている名古屋駅地区で、スタートアップ・ベンチャー企業を応援する施設を作り、地域に貢献していきたいと考えました。100年以上続いた歴史あるなごの小学校の閉校に伴い、名古屋市から土地建物の利活用の公募があり、応募させていただきました。スタートアップ・ベンチャー企業と周辺の地域、学生、大企業、様々な人たちに場所をひらき、事業者たちの交流の場として交流促進、産業創造、地域文化、地域交流というテーマでヒト・モノをまぜ、様々な新しいイノベーションを起こす場を作るという案で提案し、何社か応募があった中で、なごのキャンパスが採択されました。」


Q. 愛知県内に本社を構える企業が多く会員であったり、様々な分野の企業が入居者にいらっしゃったりしますが、どのような会社、人になごのキャンパスを利用してほしいですか?


「まず、『ひらく、まぜる、うまれる』というコンセプトに共感している方々に使ってほしいです。いろいろな人と関わりたい、交流、コミュニケーションをしたい人や、事業を大きくしていきたいと考えている会社に利用してほしいです。」



Q.  100年の歴史ある土地にあるクリエイティブな施設で、今後100年先の名古屋を育てるための課題や目標はありますか?


「目標としては、若い会社が1つでも多く、大きく成長してなごのキャンパスを卒業してほしいです。」



Q.  100年先の名古屋を育てるといった発想拠点として、どんな役割を担っていきたいですか?


「新しい企業に対して様々な面においてサポートすること、興味があるイベントをしてそこでの経験で新しいアイディアを得てほしいです。さらに、入居者同士が気軽に交流し、人脈づくりを手助けする役割を担っていきたいと思っています。」



Q,上記の質問に対して、これからの次の100年の会社を担っていく世代に対して、どのような力が必要だと思いますか?


「今までにない、新しい発想を持つことができる力だと思います。このような人材が新しいアイディアで、今後の100年を作っていくのではないかと思います。」



Q.ビジネスとの関わりや地域との交流、ワークショップなどの多くのイベントの開催、コワーキングスペースなどの多岐にわたる事業を行っていますが、なごのキャンパスを運営していく上でのやりがいは何ですか?


「コワーキングスペース、シェアオフィス、イベント開催によって大きなビルにオフィスを構えているだけでは出会えなかった方々との交流が大変刺激になります。

また、やりがいは、補い合って成長し、入居者の方々にとってプラスになったと実感できたときや、新しい事業が生まれた時に感じます。」


Q.直近の出来事であれば、円頓寺七夕祭りに参加されるみたいですが、円頓寺商店街・円頓寺本町商店街との関わりはあるのでしょうか(2023.7.27取材時)


「七夕まつり、おもてなし武将隊の盆踊りやクラフトマルシェ・パリ祭に合わせて、なごのキャンパスで開業4周年記念イベントを開催します。今年の周年イベントのテーマは文化祭で、入居企業によるワークショップ新しい技術などが体験できます。運営委員会のメンバーであるTongaliアイデアピッチコンテストなども予定しています。」



さいごに

廃校を活用したおしゃれなオフィスはいかがでしたか。

実際にお話をうかがって、スタートアップ企業とベンチャー企業を始めたいという人たちに向けて名古屋を盛り上げ、貢献したいという姿勢に感銘を受けました。

名古屋駅から徒歩で約10分という距離に位置しているため、通いやすいと思います。

日本のスタートアップ企業は、欧米に比べて開業率が低く、スタートアップの数そのものが少ないといわれています。

新しく事業を始めようと考えている人にとっては刺激的な環境ではないでしょうか。

【取材・執筆  芦原 ・牧原・石川】


なごのキャンパス

場所

〒451-0042

 愛知県名古屋市西区那古野2丁目14−1


アクセス

JR/名鉄/地下鉄東山線・桜通線 名古屋駅 桜通口より徒歩8分



【参考文献等】

 

・なごのキャンパスフェイスブック なごのキャンパス | Nagoya-shi Aichi | Facebook


この記事は2023年12月の情報です。


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