top of page

後藤真司さんの犬山まちづくりの軌跡

  • 執筆者の写真: ささラボ
    ささラボ
  • 2019年11月25日
  • 読了時間: 4分

【今回取材に応じてくださった後藤真司さん】

後藤 真司

 一般社団法人 犬山市観光協会 事務職員



 皆さんは犬山と聞いて何をイメージしますか?おしゃれ観光スポット、犬山城、インスタ映えグルメ…今でこそ、若者や女性を中心に盛り上がっている犬山ですが、実は以前、犬山城下町の通りは、シャッター通りと化していたのです。そんな犬山城下町を立て直すため、行政や観光協会、地元の人々らが奮闘し、現在の栄えている犬山となったのです。

 今回は、犬山のまちづくりに大きな貢献をされた犬山市観光協会の後藤真司さんにお話しを伺ってきました!この記事では、後藤さん目線での犬山の魅力についてや、実際に行っているお仕事などをご紹介します!


犬山城
【犬山城】

インスタ映えで大人気の三光稲荷神社のハートの絵馬
【インスタ映えで大人気の三光稲荷神社のハートの絵馬】

※犬山情報、補足

 犬山城は昭和の時代、入場者数は年間約40万~50万人で推移していましたが、レジャーの多様化などにより2000年代初期、お城の入場者数は約19万人まで減少していました。そのような中で、名鉄と連携して行ったキャンペーンなどが功を奏し、徐々に観光客数を増やしました。平成30年には年間約60万人まで増加しました。


◇後藤さんと犬山の関係、つながり

Q:後藤さんは以前、旅行会社に勤めていたと把握しています。転職のきっかけは何ですか?

A:「当時、犬山城の入場者数がすごく減っていました。もともとお城が好きだったので、何かの形で携われないかと思って。たまたまタイミングが良くそういう仕事があったので犬山市観光協会をえらびました。」


Q:犬山市は2000年代初期、衰退していました。その状況を見て、後藤さんの当時の心境を教えてください。

A:「以前、犬山に住んでたこともあったので、地元の元気があまりなくて、寂しい気持ちというか、いいところなのに人が来ないってなんか、すごく切ない気持ちになりました。何とかならんもんかという思いでした。」


◇犬山で行った取り組み

Q:犬山市観光協会は、調べてみると名鉄とのタイアップキャンペーンや観光特使の任命などのPR活動が多く目立ちました。その他に後藤さんは、普段どんなお仕事をされているのですか?

A:「僕らは広報とか宣伝なんで、犬山はこういうところですっていう紹介やテレビ局やラジオの取材に応じたりしています。年間で600件くらいありますよ。他には、ビラ配りをしたりwebサイトを更新したりしています。要望も沢山来るのでその対応をしたり、犬山城の待ち時間や駐車場の空の状況が目に見えるシステムを作ったりもしています。目立つ宣伝やキャンペーンばかりやっているように思われがちだけど、実際は地道な仕事が多いんですよ。


Q:お仕事をするにあたって、参考になった人、お世話になった人はいますか?

A:「一番お世話になったのは名鉄の方ですね。犬山の観光施設は、市が運営しているところが多いんです。なので、民間企業とは違って営業や広報のノウハウがないんですよ。そんな中でたまたま名鉄の人に熱心な方がいらっしゃって、その方にアドバイスやお叱りをして頂きました。他には地元の方々にもお世話になりました。衰退していた状況を何とかしたいなって思う人たちが前向きなアドバイスをしてくださったので、色々な事に取り組むことが出来たと思います。


Q:後藤さんは、旅行会社で培ってきたノウハウや経験を、観光協会でどう活かしてきましたか?

A:「旅行会社はお客さんを送る側の仕事。観光協会は受け入れる側の仕事。送り込む側の仕組みだとか気持ちを経験して、それを受け入れる側の観光協会の仕事に活かしています。実際みんながイメージしてる旅行会社の仕事と、本当の実務とでは全然違うので、その送る側の仕事を経験できたのが大きかったです。


Q:実際お仕事をしていく上で、大切にしていることはありますか?

A:「地元の方々やお店の人からの共感を得ることが1番大事です。城下町は個人商店の人が多くて、普段は忙しい。会議を開いても足を運びにくいんですよ。なので、地元の方々には、来ていただけるように気を配ります。そして、来てもらうからには実りのある話をするように心がけてやっています。

 会議では、地域だけでなく沢山の協力者がいて犬山は成り立っていることを地元の人に伝えたり、QR決済方法等の旬な話題を提供したりしているそうです。

 最後の質問に、まちづくり主体者からの犬山の良さを伺いました。


◇後藤さんにとって犬山とは

Q:後藤さんにとって犬山とはどんなところですか?

A:「とにかく、いいところです。お城、城下町、山、明治村、キャンプ場なんかがコンパクトにまとまっている。城下町はほとんど家族経営や個人経営なので、大体お店の裏で手作りをして、直接販売している。量販店とは違って、そこに住んでいる人達が手作りでやっている。そういった良さももっと知れ渡ってほしいと思います。


犬山の街並みを一望できる犬山城最上階からの景色
【犬山城最上階からの景色。犬山市の街並みを360度一望できる】

◇おわりに!

 今回のお話しを通じて、犬山は流行りのインスタ映えスポットだけではない、犬山の魅力を垣間見ることが出来ました。また、普段では知ることのできないような、犬山市観光協会での仕事内容も知ることができました。他にも、後藤さんからは沢山の興味深いお話を伺うことが出来ました。皆さんは、犬山に観光へ行くときは、ぜひ電車を利用して、マナーを守って楽しく観光をしましょう!

 最後に、私達の不慣れな取材にも気さくに応じてくださった後藤真司さん、ありがとうございました。



【執筆:ささラボ取材班 安藤】

コメント


bottom of page